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André Chang , Ph.D.

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[AC論説]No. 218 中国が南シナ海に触手

2007-11-25

[AC通信:No.218] (2007/11/25)中国が南シナ海に触手
[AC論説]No. 218 中国が南シナ海に触手

11月24日、ホンコンに居る朝鮮日報の宋義達(ソン・ウィダル)特派
員は中国が南シナ海にある南沙諸島、中沙諸島、西沙諸島などの領有権
を主張して「三沙市」を新設したと20日付香港紙明報が伝えたと報道
した。
●中国、南シナ海一帯の支配権を強化行政区画「三沙市」を新設

中国海南省政府はこのほど、東南アジア諸国連合(ASEAN)の諸国や
台湾と領有権を争う南シナ海一帯で支配権を強化するため、広大な海域
に散在する島やさんご礁を含む新行政区画として「三沙市」を新設した。
20日付香港紙明報が伝えた。

海南省政府は海南島東部の文昌市を三沙市への支援、補給拠点として位
置付けた。中国国務院は同省政府の方針を承認し、東西900キロ、南北
1800キロ、総面積200万平方キロ(領海含む)に達する広大な行政区
域が誕生した。実に中国の総陸地面積(960万平方キロ)の21%に相当
する広さだという。

南沙諸島一帯は原油や天然ガスなどの資源に恵まれた軍事的要衝だ。こ
のため、中国、ベトナム、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ブ
ルネイ、台湾が1970年代から領有権を争っている。

●南シナ海の諸島の領有権問題

(1)The Spratly Islands(西沙諸島);ブルネイ、中国、マレーシア、
フィリピン、台湾、ベトナムが領有権主張。
(2)The Paracel Islands(南沙諸島);中国(海南)、台湾とベトナ
ムが領有権主張。また第二次世界大戦中、日本は新南群島と呼んだ。
(3)The Pratas Islands(東沙諸島);中国、台湾が領有権を主張。
(4)The Macclesfield Bank(中沙諸島);中国、ベトナム、台湾が
領有権主張。
(5)Scarborough Shoal、中沙諸島とルソン島の中間にあり、黄岩島と
南巌島があるが、中国、フィリピンと台湾が領有権を主張している。

このように南シナ海に分布する諸島は、第二次大戦後から一貫して周り
の諸国から領有権の主張を続けており、決して一国が勝手な主張をし手
領土宣言を行えばそれで済むのではない。これらの島々は石油埋蔵量の
可能性のほか、戦略的要素も含んでおり、且つ石油タンカー、コンテナ
船などの頻繁に通過するところである。マラッカ海峡を通った船舶は南
シナ海からバシー海峡、台湾海峡を通って日本、韓国に到達する。

中国は嘗て勝手に尖閣諸島の領有権を主張したあと、付近の石油掘削を
開始し、日本の抗議を一切無視して天然ガスの採掘をしている。中国が
南シナ海の領有権を勝手に宣言し、石油の試削と同時にタンカーの往来
にも勝手な禁止法令を作るものと思われる。

更にこの付近は米国第7艦隊の遊弋、安全保障の要衝であるから、中国
とアメリカの関係が悪化するなか、中国はアメリカの「譲歩の限度」に
挑戦しているともいえる。

●歴史的淵源『ウィキペディア(Wikipedia)』

インドシナ半島を植民地としていたフランスが1930年からいくつか
の島々を実効支配していたが、1939年にヨーロッパでの戦争が始まるの
と前後して日本が中沙諸島と共に領有を宣言し占領、以降太平洋戦争終
結まで支配していた。

また、戦中は新南群島と呼ばれ、1951年のサンフランシスコ講和条約で
その領有権を放棄するまで、日本が領有権を主張していた。行政区分は、
昭和13年12月23日外甲第116号閣議決定により、台湾の高雄市の一
部としていた。リン鉱石の採取が主な産業で従事者が住んでいたが、戦
火の拡大により撤退した。

しかし、帰属先を明確にしなかったために、その後1949年にフィリピン
が領有を宣言し、1956年以降は南ベトナムがたびたび上陸。南ベトナム
政府が1973年9月に同国フォクトイ省への編入を宣言したことに対し、
中華人民共和国も翌年1月に抗議声明を出して領有権主張を本格化させ
ていった。

1970年代後半に海底油田の存在が確認され、広大な排他的経済水域内の
海底資源や漁業権の獲得のため、各国が相次いで領有を宣言している。
また広大な地域に広がる島々は軍事的にも価値がある。中華人民共和国
を含めたASEANでの会議で軍事介入はせず現状維持の取り決めが結ばれ
たが、最近中華人民共和国の人民解放軍が建物を勝手に建設し、マレー
シアなどから非難を浴びている。

1983年にはドイツ人のアマチュア無線家のグループがキャンプを張っ
ての移動運用(DXペディション)を試み、ベトナム軍の守備隊に銃撃
されて死傷者が出る騒ぎになった。

1995年に米比相互防衛条約が解消されると、中華人民共和国軍の活動が
活発化し、フィリピン主張の島を占領して建造物を構築した。

2004年9月に、フィリピンと中華人民共和国が海底資源の共同探査で2
国間合意成立。

2005年3月には、フィリピンと中華人民共和国の2ヶ国に続きベトナム
も加わり、探査が行われている。

●太平島『ウィキペディア(Wikipedia)』

太平島(たいへいとう、Itu Aba Island)は別名を黄山馬礁とも称し、
スプラトリー諸島(南沙諸島)の北部に位置する諸島最大の島。

現在は中華民国(台湾)が実効支配し、行政区画は高雄市旗津区中興里
に帰属している。また中華人民共和国及びベトナムと領有権を巡り係争
中である。(以下中略)

1975年:中華民国政府がフィリピン、ベトナム、マレーシアに対し南沙
諸島の領有権は中華民国に帰属するとの声明を発表。
1980年1月12日:内政部地政司による「南彊鎖鑰」石碑の建設。
1980年2月16日:行政院が太平島を高雄市旗津区に帰属させることを発表。
1992年6月12日:内政部に「南沙チーム」設立準備委員会が設置。
2000年1月28日:「海岸巡防署」が新設され太平島周辺の警備を管轄。
2006年:台湾政府による1150mの滑走路建設開始。太平島の環境問題が
注目されるようになる。

●最近の発展

南沙、滑走路完成まで秒読み[台北=長谷川周人]
台湾が実効支配する南シナ海のスプラトリー(中国語名・南沙)諸島最
大の島、「太平島」(約48万平方メートル)で建設中の軍用空港の完成
まで秒読み段階に入った。空軍部隊の常駐も視野に入れた空港建設は、
領有権を主張する中国などへの軍事プレゼンスとなり、今後、南沙をめ
ぐる中台の緊張が高まる可能性がでてきた。年内にも陳水扁総統が現地
を視察するとの情報もある。台湾の国防当局は2005年秋島を管理する
海岸巡防署(海保)の常駐職員への物資補給などを理由に、陸軍兵力を
投入して空港建設に非公開で着手。

計画では12月中に滑走路が先行完成し、C130輸送機を使った物資の補
給拠点となる。さらに航空燃料補給基地など付帯施設を整備すれば、空
軍が保有するミラージュ戦闘機や早期警戒機「E-2T」などの配備にも道
を開く。

台湾の李天羽国防部長(国防相)は今月4日、国防部長としては陳政権
発足後初めて、建設が最終段階に入った軍用空港の滑走路を視察。海軍
のフリゲート艦で現地入りした李部長の訪問名目は陸軍工兵部隊の表彰
や慰問などだが、演説を通じて南沙における実効支配力をアピール、急
速な軍備増強を図る中国を牽制した。

李部長は、台北帰着後に行った立法院(国会)国防委員会での答弁でも、
将来的には空軍部隊の常駐を視野に入れる考えを表明。台湾メディアに
「今やらなければ、将来必ず後悔する」と述べ、空港建設の戦略的な位
置付けを常駐職員に対する「人道措置」から「主権確立」に格上げする
方針を強調した。

大小の環礁から成る南沙は、将来的な海底油田の開発や漁業権問題も絡
み、中台のほかベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイも領有権
を主張。フィリピンがすでに軍用空港を完成させるなど緊張が続く。た
だ、台湾の最大野党、中国国民党は、中国への刺激を避ける立場から、
軍事プレゼンスの強化には反対する。台湾は来年3月に総統選を控えて
おり、陳政権に近い国防関係筋によると「政権は12月にも総統の現地
視察を含む南沙をめぐる政治判断を下すだろう」という。(11/09 19:56)

●われわれは何をすべきか

この報道は朝鮮日報からでたもので、香港の「明報」が報じたとしてい
る。ところが筆者がこの記事を流して一日たった後も日本、台湾、アメ
リカなどの新聞が報道した形跡はない。問題は非常に重大で、このまま
中国の横暴を許しておけばやがて中国は「既成事実」を作り上げて勝手
な主張を正当化していくだろう。この時になって騒ぐのでは遅すぎる。

それでは諸国はどうすべきか?筆者は以下のように提言したい。

(1)各関係諸国の外交部は直ちに抗議と中国の勝手な主張を「国際的に認めない」と宣言する。
(2)アメリカの第7艦隊は即時武力を強化して中国の横暴な主張の即時破棄を要求すべきである。
(3)各国が連合して国際法廷に提訴し、続いてアメリカが戦後処理を怠ったために未決の領土権を明確に決めることを国連に提出する。この法案には日本の北方領土問題、尖閣諸島、台湾澎湖、竹島、南シナ海諸島などを一括して提議する。
(4)ASEAN諸国が連合して中国の横暴を譴責、ボイコットを主張。これにAPEC諸国も連合する。
(5)各国に働きかけて、2008年オリンピックのボイコットを宣言する。

中国と言う国は悪辣で無法な国であり、国際法を無視し、国際法廷に訴訟を提出しても、必ず即効性のあるボイコットと連動しなければ効果は少ない。

中国人は話し合いとか法定論争などはいつまでも続けてその間に既成事実を作り、談合は必ず「譲歩」を要求する国柄であることを忘れてはならない。

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