Taiwan 1st
Search Taiwan1st
Taiwan
English Française 日本語 中文
Opera Video

André Chang , Ph.D.

<<     Listing     >>

[AC論説]No. 231 民進党妥協派が台湾を滅ぼす

2008-05-01

謝長廷が引責辞職して政治発言、政治活動を一切取りやめ、消え去らない限り
台湾人は救われないし、人民は罪の追及をやめないだろう。

[AC通信:No.231] (2008/04/27)
[AC論説]No. 231 民進党妥協派が台湾を滅ぼす

総統選挙で大敗を喫したのに、和解共生を主張した謝長廷には些かの反
省もなく党首選挙で彼らの「妥協路線」を民進党の主体とする陰謀を進
めている。人民が見限った路線を固持して謝長廷を首謀とする妥協派が
民進党の主流となれば近い将来において台湾を滅ぼすだろう。

林建良氏は彼の著書の中で陳水扁を「隠れ統一派」と喝破したが、真の
隠れ統一派は謝長廷派と新潮流派である。妥協派は落選した次の日から
陳水扁、游錫コンなど、本土派に落選の責任を負わせ、本土派を追い落
として民進党の主流になろうとしている。

中間路線、または妥協路線とは、「中華民国を維持して国民党と妥協し、
国民党独裁の下で民進党が小政党として存在を続ける」という愚かな願
望のことである。謝長廷を首とする妥協派は台湾が中国に滅ぼされ、併
呑させられることに甘んじる。

民進党は中間路線で既に三回も選挙に負け、今回の総統選挙で四回目の
敗北を喫したのに、謝長廷は妥協路線を棄てない。221万票の敗北は中
間選民が和解路線を見限った証拠だが、謝長廷は反省しないし、これほ
ど明確な人民の意志を正視しない。謝長廷ら妥協派を排除せぬ限り民進
党の体質は改善できないし、こんな民進党が台湾を滅ぼすだろう。

人民は独立希望を無視した妥協派に対し失望と怒りの入り混じった気持
ちで派閥闘争を見ている。民進党があくまでも妥協を続ければ民進党を
棄てる。大多数の民衆は民進党が台湾独立の重要な核であると思い込ん
でいるので、もしも妥協派が民進党主流となれば大いに失望する。そし
て人民の台湾アイデンティティは希薄になり、やがて中国に併呑される。

これこそ国民党の長期戦略であるが、妥協派は国民党に協力しているの
だ。民進党妥協派が台湾を滅ぼす日は目前に迫っている。いまこそ決起
して謝長廷ら妥協派を排除すべきである。

●謝長廷は落選の原因を反省せず党首選挙に突入した

民進党が謝長廷を始め妥協派を排除しなければ台湾に救いはない。謝長
廷には反省のカケラもない破廉恥男で、落選すれば政界から引退すると
公言したことを忘れ、自派を民進党主流とするため本土派批判に躍起に
なっている。選挙で221万票も失ったのは中間選民が妥協路線に同意し
なかった証拠だが、落選したら本土派路線が敗戦の原因であると言う。
既に十指に余る評論家が謝長廷とはこんな男だったのかと酷評したが、
まるで蛙の顔に水である。

選挙では544万票を集めたが、民進党員は45万人しかいない。つまり
残りの500万人は謝長廷に投票したのではなく、「台湾の将来」に投票
したのである。馬英九は絶対反対だから台湾のため謝長廷に投票したの
だ。この500万人のうち大半は謝長廷の和解共生に反対だったが、台湾
が中国化されないために批判を避けて彼に投票したのである。台湾では
これを「含涙投票」と言う。

謝長廷は自分を皇帝のように勘違いして、今でもそう思っているようだ。
初選で総統候補に選ばれたとき、彼に対し和解共生路線では負ける、台
湾アイデンティティこそが民進党の本流であると建策したものは本当に
たくさん居た。

しかし謝長廷は、「駕籠に乗っている者が一番偉い、駕籠を担ぐ者はオレ
の言うことを聞け」と宣言し、さらに「選挙に負けたら責任はオレを批
判した者にある」と言って、すべての意見をシャットアウトした、そし
て更に「落選すれば私は政界から退出する」と公約したのである。

言いたいことはまだある。「私が当選しても、行政院長には国民党員を指
名する」と謝長廷は公約したのである。世界中でこんな選挙公約をやる
人間はどこにもいない。謝長廷は行政、立法、司法、軍隊警察と、国政
のすべてを国民党に任せて、自分だけが「案山子の皇帝」になると言っ
たのである。馬英九が当選すれば国民党独裁だが、謝長廷が当選しても
国民党独裁と公約するなら彼に投票する理由はどこにもない。

ところが落選すると彼はすぐに自分の選挙公約を無視して、謝長廷派の
幹部と一緒に「陳水扁の本土路線が落選の原因だった」と言い、約束の
政界引退はせず、新党首の選挙で妥協派が主流となるよう、本土派の締
め出しを画策している。

謝長廷は辞職しなかったでけでなく、いまでは敗戦の反省も改革もせず、
ひたすら台湾アイデンティティの本土派追い出しに励んでいる。こんな
有様では台湾の将来に明るい見通しは一切なくなる。

民進党は泛緑陣営の代表のように自惚れているが、民進党の党綱領では
独立が目標であることを明記してある。つまり独立路線が本流である。
謝長廷が居直って政治を続けている限り、泛緑陣営は民進党から決別し
なければならない。

●妥協路線とは国民党独裁を認めること

アメリカを始め、世界各国は中華民国はすでに滅亡したと公認している。
更にアメリカは、台湾は中国の領土ではないことを明確にしている。そ
れではなぜ台湾は今でも独立できないのかというと、国際法に基づき台
湾がアメリカの暫定占領地区だから、アメリカ主宰の住民投票でなけれ
ば世界は台湾独立を認めないのである。

ところが台湾人民は60年以上も中華民国の制圧下で暮らし、おまけに民
進党が中華民国を維持して選挙を行うから、台湾人民の国家意識が混乱
して、「愛国心とは台湾を守る決心のことである」という自覚がない。陳
水扁が政権を取って推進してきたのは中華民国を維持して、国民党と民
進党で二党政治を行うことだった。選挙は政党の争いとなり、独立か統
一かという危機意識がなくなってしまった。

多くの外国人、多くの台湾人はなぜ台湾人が大多数を占める台湾で蒋系
中国人の政党が選挙に勝つのか不思議でならない。しかし理由を説明す
れば誰でも納得がいく。台湾人民にとって選挙とは政党の争い、人気投
票みたいなものである。人気者やイケメンの方を選ぶから、メディア宣
伝が大きく影響する。勝っても負けても中華民国なら、誰が勝っても同
じで、今の政権が気に入らなければ次の投票がある。人民にとっては国
家存亡の危機といった意識がなくなった。陳水扁の主張した「中華民国
イコール台湾」が台湾人の独立意識を消滅させたのである。

●脱中華民国をめざせ

あるロスに住む人が今回の選挙で台湾に帰り、親戚たちになぜ謝長廷に
投票しなければいけないかと説得するのに何日もかかった、しかも最後
に説得は失敗したと嘆いていた。私にはこの原因がよくわかる。選挙が
二大政党の闘争、勝ち負けゲームになってしまったからである。

選挙が政党闘争である日本では誰を選んでも政党の勝負に終わる。つま
りどの政党が勝っても日本国は揺るがない。同じように陳水扁の政策と
は台湾人民が中華民国の制度を維持することだ。中華民国を維持するな
ら選挙は勝ち負けのゲームとなるから、誰が勝っても中華民国に変わり
はない。人民は民進党と国民党の二大政党選挙なら、謝長廷と馬英九の
どちらを選んでも構わないと思いこみ、国家存亡と言う観念が湧いてこ
ない。台湾人が蒋系中国人の馬英九に投票しても、オレが投票した方が
勝ったと喜んでいられる。

台湾の選挙は勝ち負けゲームではない。国民党が政権を取り返せば中国
接近が強まり、台湾は中国に併呑される可能性が年を追って高まる。人
民が危機意識を持たないのは中華民国を自国と思い込んでいるからであ
る。だが蒋系中国人は台湾人と違い、中国と統一したがる。台湾人が危
機意識を持つためには中華民国を排除しなければならない。

●楽観論と悲観論

台湾の将来を考えると、たいてい悲観論と楽観論の両者に分かれる。楽
観論者はたいてい今回の選挙応援で謝長廷を応援をしてきた人たちで、
台湾人の熱意に感激している。われわれ台湾を熱心に思う544万人の台
湾人がいる限り負けても盛り返すことが出来るという。でも本当にそう
だろうか。

大多数の応援者は「台湾の危機」を認識して、台湾のため謝長廷に投票し
たのであって、謝長廷を理想のリーダと思って彼に投票したのではない。
和解路線に反対でも別の選択がないから、仕方なく「含涙投票」したの
である。馬英九は国民党だから絶対に嫌、謝長廷はあまりよくないけど
馬英九よりはマシと言った人が多かったと思う。しかも謝長廷は自分が
当選しても政治一切を国民党に任せるというバカな選挙公約をしたのだ
から、まったく呆れた選挙だ。

国民党が当選してまだ一ヶ月にしかたっていないが、すでに中国接近を
開始している状況をみるとどうしても楽観できない。しかも民進党が中
華民国を維持する路線をとったため、人民が危機意識を持たなくなった。

このまま行けば馬英九が統一路線を推進しても台湾人に危機感はなく、
やがて中国に滅ぼされる。多くの台湾人には中国に併呑されるといった
危機感はない。悲観論者がいくら焦っても民進党が国民党に妥協する限
り、時を追って中国化されるのは避けられない。

台湾をこのような危機に陥れたのは謝長廷の傲慢なトノサマ選挙である
が、彼には罪の意識はない。和解共生で選挙に負けたのは歴史に残る、
呉三桂の満州軍導入や、金と妥協した南宋の秦檜と同罪である。謝長廷
が引責辞職して政治発言、政治活動を一切取りやめ、消え去らない限り
台湾人は救われないし、人民は罪の追及をやめないだろう。

民進党はこの次の選挙で「中華民国の政権を奪還」しようとしているが、
それで行けば中華民国は永久に中国から受ける強大な圧力を逃れること
はできない。われわれは中華民国の選挙ではなく、台湾独立を目指さな
ければならない。中華民国を潰さなければ独立できない。

選挙で敗北したため、民進党が愚かにも推進してきた「中華民国から台湾
の独立を果たす」という可能性はなくなった。別の見方をすれば、民進党
路線が間違いであったことを明確にして、台湾の法的地位がアメリカの
暫定占領地区であることを重視する必要が明確になったのである。

アメリカが台湾は米国の暫定占領領土であると宣言すれば、中華民国を
台湾から追い出し、中国の圧力を排除することが出来る。こうすれば独
立は可能になる、われわれの次の政策目標が明らかになったともいえる。