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André Chang , Ph.D.

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【インタビュー】李登輝氏、本心を語る

2008-04-01

【インタビュー】李登輝氏、本心を語る

日本李登輝友の会メールマガジン「日台共栄」より転載

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 「台湾の独立派は口先だけの人が多すぎる。」とのご批判は鋭い。

 中華民国体制を打倒するとの核心的価値を捨ててまで、台湾の独立派が民進党政権を擁護してきた。そして民進党の選挙応援団に成り下がった。

 独立派が陳水扁政権の腐敗と無能に対し、無批判だけでなく逆に弁護していた。国民党よりはましだと。そのことで独立派のモラールと見識が台湾人の新世代に強く疑われている。政権にしがみつくだけで、本当に国を作ろうとするのかと。

        「台湾の声」編集長 林建良(りんけんりょう)

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 本誌でも、3月26日付の産経新聞1面トップ記事として掲載された李登輝前総統
インタビュー「『中台統一』加速はない」を紹介しましたが、一昨日、より詳しいイン
タビュー内容が公開されましたのでご紹介したい。

 この中で、対日関係について「駐日代表は無理としても、(「最高顧問」とい
った肩書で)フリーであれば何かできると思う」との発言は、27日、馬英九氏らが李前
総統と会談した際にも伝えられた模様で、産経新聞は「馬氏は会談内容を党内に持ち帰
るが、李氏が今後、東京駐在も視野に対日関係の最高責任者に就く可能性もある」(3月28日付)と報道している。いずれにしても、李前総統の今後の去就がおおいに注目さ
れるところだ。                              

(「日台共栄」編集部)
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李登輝氏、本心を語る

【3月30日 MSN産経ニュース「グローバルインタビュー」】

 3月22日の台湾総統選挙で圧勝し、8年ぶりの政権復帰を果たした中国国民党の
馬英九前主席(57)。独立派の人々は「中国に併呑される」と落胆するが、李登輝前総
統(85)はこれを一笑に付す。選挙結果を受けて本心を聞いた。
                            (台北 長谷川周人)

【今後の中台関係】

 日本も台湾も現実の情勢をつかんでいない。多くの人々は中国大陸が怖いの一
点張りで、台湾は飲み込まれてしまうと考えている。馬英九氏が当選したら、台湾がす
ぐ統一されるのではないかと心配する。が、不勉強にもほどがある。

 なぜか? 日本がサンフランシスコ講和条約で台湾を放棄した後、台湾の帰属
は不明瞭(めいりょう)になった。ところが蒋介石(元総統)はアメリカの影響下で「
台湾は中華民国に復帰した」という。日本もすっかり台湾は中国に帰ったと思いこんだ
。これがからくりだ。

 中共(中国共産党)はよく勉強している。口では台湾は中国のものというが、
彼ら自身がよくわかっているんだ。そう簡単に台湾が中国大陸にとられることなどあり
えない。

 もうひとつ、実は中共は馬氏を心の底から支持しているわけではない。米国と
の関係が複雑すぎるというのがその理由の一つだ。私が多くを語る立場ではないが、彼
はアメリカの影響を非常に強く受けている。

【国民党について】

 私は国民党主席を約12年務め、一党独裁をもって民主化を進めた。今の立法院
(国会)と同様、あの時に国民党の議席が4分の3以上なければ、実は台湾の民主化は難し
かった。国民党がすべて反民主的と考えてはいけないが、絶大な権力を得た国民党が人民
の期待を裏切るような独裁に走らぬよう、指導者がしっかりする必要がある。

【馬英九氏の評価】

 彼のいいところは正直なところだ。汚職をやったという人もいるが僕は信じな
い。孤立的で独り善がりの面もあるが、近代的でもある。父親は彼を総統にしようと、
厳しく教育してきた。

 今回の総統選では、(馬氏が民家を泊まり歩き、農作業などを体験する)ロン
グステイが有利に働いた。彼は台湾人じゃないから、台湾人に「私はこういう人間です
」とやった。自分は何者かを人にわからせることは大切で、その点ではとても成功した

 ただ、政治家としては、実務的な仕事にあまりタッチしてこなかった。それが
大きな欠点だ。台北市長時代も細かいことには携わらず、いい仕事をしていない。「中
国人」(外省系=中国大陸籍)でもあり、公に尽くすかは分からないな。仮に本人が努
力したとしても、脇のグループがどう考えるかで大きく変わってくる。

 (作家の)司馬遼太郎は台湾には希望があるといったが、この8年を見たらがっ
かりするだろう。しかし、どこの政党であろうと、私は台湾に希望を持たせる人なら
いいと思う。大切なことは人民が政府に信頼を置き、政府は人民に希望を与えることだ

 彼(馬氏)が来たら私の本(近著「最高指導者の条件」)を読ませよう。「奥
の細道」もね。20年後の台湾は新総統の努力次第で大きく変わる。何をすれば台湾が飛躍
できるのか? 私も今、考えているところだ。

【対日関係】

 台湾経済の成長には日本の技術が必要だ。どう提携するか。日台関係をよくし
ていく必要がある。私は国民党を除名された立場ではあるが、相手が頼みに来るなら、
知恵と経験は大いに生かしたい。

 今、日本に出るのは悪くないが、年をとりすぎた。だから駐日代表は無理とし
ても、(「最高顧問」といった肩書で)フリーであれば何かできると思う。

【チベット問題】

 チベット騒乱が台湾総統選で大きな力にならないのは、とどのつまり、北京政
府を刺激したくないからだ。台湾の安全が保障されない中、チベットを応援して台湾の
プラスになるか? ならないね。

【民進党について】

 8年も政権を担当しながら、民進党は何もできなかった。政治が悪いから人民は
みないやになる。(外省系=中国大陸籍=と台湾人の)対立も激化。選挙戦を通じて
台湾に「民主内戦」を起こしてしまった。

 例えば、国連加入問題のための住民投票を総統選とかみ合わせた。あんなでた
らめで票稼ぎを考える。いったい何のためだ? 責任を追及すべきだろう。この社会で
は追及されないが、日本の総理がしたら大変なことになるよ。

 民進党は複雑だ。謝長廷氏(同党総統候補)はよかったが、(陳水扁政権に対
する有権者の失望感など)重い荷物を背負わされた。台湾の独立派は口先だけの人が多
すぎる。本当は台湾をどうするかということを真面目に勉強し、努力しなければいけない
。にもかかわらず、政権が悪いことをしても批判ひとつせず、政権とぐるになって悪だ
くみをする。汚職がひどすぎた。これが台湾人と思うと情けない。